成年後見制度における“判断力の不十分な人”とは
今日は成年後見制度について少し触れてみようと思います。
成年後見制度(せいねんこうけんせいど)は、平成12年に、
介護保険制度とあわせてスタートしました。
成年後見制度とはどういうものかといいますと、
判断力の不十分な人が、満足できる人生を全うできるよう
権利や財産、生活の質を守るお手伝いをするしくみです。
判断力の不十分な人とは、認知症を発症した方や
そういった人が、たとえば、
自宅を不当に安い金額で売る契約をしてしまったり、
不必要に高価な商品を購入する契約をしてしまうと、
経済的に生活が立ち行かなくなってしまう恐れがあります。
また、病院で診断や治療を受けようとしても、
医療契約や入院契約ができない、
施設に入所しようとしても契約ができない、
介護を受けようにも介護サービス提供契約ができない、
ということになってしまいます。
家族と一緒に住んでいれば大丈夫だったケースも、
高齢になって家族がいなくなりひとり暮らしになると、
そばにいて判断を助ける人がいなくなってしまいます。
成年後見制度は、このような方々を保護する制度なのです。